福岡県知事選“最後の日曜日”　吉田氏と新藤氏は公開討論会　服部氏は街頭演説　藤丸氏はYouTube配信　3月23日投開票

3月23日に投開票となる福岡県知事選挙。

選挙戦最後の日曜日となった16日、各候補は何を訴えたのでしょうか。

福岡県知事選挙には、新人の吉田幸一郎氏(45)、現職の服部誠太郎氏(70)、新人の藤丸貴裕氏(48)、新人の新藤伸夫氏(76)の4人が立候補しています。



共産党が支持する弁護士の吉田幸一郎氏は16日、出馬表明の時から意欲を示していた公開討論会を市民団体主催の形で実施。

しかし、現職の服部誠太郎氏は当初「可能な限り調整したい」と話していましたが、スケジュールの都合で参加を辞退。

自営業の藤丸貴裕氏も欠席し、呼びかけに応じたのは政治団体代表で自称・シンガーソングライターの新藤伸夫氏だけでした。



◆新人　吉田幸一郎 氏
「服部さんにぜひお聞きしたかったのが、継続的な賃上げができる環境とは具体的にどのようなことを考えているのか、また(適正な価格転嫁への)官民一体となった取り組みとは何なのか」



◆新人　新藤伸夫 氏
「服部知事の考えというのは色々おっしゃっておりますけれども、具体的な数字も出てこないというようなことで、どうも抽象的」



現職の服部知事はその頃、福岡市・天神を訪れ、有権者に直接支持を訴えていました。

◆現職　服部誠太郎 氏
「県内、津々浦々を時間が許す限り回って、県民の皆さまに直にこの服部の声を聞いていただき、また県民の皆さま方からのお声を聞かせていただく。このスタイルでこの17日間の選挙戦を戦っております」



もう1人の藤丸氏は、一貫して街頭活動は行わず、YouTubeでの動画配信のみで政策を訴えています。

◆新人　藤丸貴裕 氏
「軽トラックをパトカーとして採用できないでしょうか。2人乗りなのでクーラーがとてもよく効きます。軽トラックは狭い道に入ってドライブレコーダーで撮影することができます」



知事選について、有権者は…

Q.知事選の盛り上がりは?
◆50代
「若干欠けるのかなと思いますよね。争点がどこなのかっていうのがよく分からない」

Q.何人出ているか知っている？
◆40代
「2人?北九州市は(ポスターを)2人しか貼ってなかった。言ったところで変わらないしな、と思う」

◆10代
「若者に対しての政策が若者の耳に入ってないという状況じゃないですかね」

4年前の前回の知事選では投票率が29.61%と過去最低となりました。

16日までの期日前の投票者数は19万9000人あまりと前回を5万人ほど上回っていますが、今回の選挙では有権者の関心をどこまで高められるかも焦点となっています。

これからの県政のかじ取り役を決める福岡県知事選挙は3月23日に投開票されます。

■「投票マッチング」サイトも開設



西日本新聞と選挙情報メディアの「選挙ドットコム」は、県知事選の投票の判断材料にしてもらおうと「投票マッチング」というサイトを開設しています。

10問ほどの設問に回答すると候補者4人の考えにどれだけ近いか数値で示されます。



告示日から17日正午までにサイトを利用した県内6533人の有権者の回答によると、重視する政策のトップは「若者政策と高齢者政策」、続いて「年収の壁問題」「外国人労働者の受け入れについて」となりました。

そして、新人候補たちが争点のひとつと訴える服部県政の「ワンヘルス政策」は8番目に留まっていて、関心があまり高まっていないことがうかがえます。