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高騰のコメ価格「以前みたいには下がらない」見方も 備蓄米の入札始まる…福岡への流通量は不透明とも

暮らし

4時間前

コメの価格高騰で放出が決まった政府の備蓄米の入札が10日、始まりました。

果たして福岡のコメの価格はどうなるのか取材しました。

■コメの平均価格は1年前のほぼ倍近くに
いまだ収束が見えないコメの価格高騰。

農水省による最新の調査結果によると、全国のスーパーにおけるコメの平均価格は5キロあたり3939円と、1年前と比べほぼ倍近くにまで値上がりしています。

事態を受け、政府は凶作や災害に備えて全国に保管している備蓄米21万トンを初めて、流通の円滑化を目的に放出することを決定し、そのうち初回の15万トンについて10日、入札を開始しました。

落札された備蓄米は早ければ3月下旬にも店頭に並ぶ見込みですが、果たして福岡でコメは安くなるのか、現状を販売店に聞きました。
◆いしぬき米穀店 石貫徹也 代表
「量的には例年の半分くらいしか残っていない感じ」

Q.仕入れも大変なのでは?
◆いしぬき米穀店 石貫徹也 代表
「農家からの仕入れがだいたい半分の量くらいに減ってしまったので、業者から例年必要な量を確保した」

■福岡への流通量は「不透明」
福岡県宇美町にある店では、コメ不足で自動販売機の稼働数を制限しています。

販売価格も仕入れ値の高騰でやはり去年の2倍ほどになっていました。

そうした中での備蓄米の放出ですが、気になる今後の見通しについては…。

◆いしぬき米穀店 石貫徹也 代表
「(入札参加の)大手企業とかJAがスーパーとかも出していますので、そういう商品は下がってくるかもしれないんですけど、小売店まで(備蓄米が)回るのか不透明なところですね」

Q.福岡にどれぐらい入ってきそう?
◆いしぬき米穀店 石貫徹也 代表
「全く分からないです。入札次第というのがあるので」

入札に参加した全国組織のJA全農によりますと、今回放出される備蓄米は保管場所の多くが東日本に集中していて輸送コストがかかるほか、入札した量と同じ量を1年以内に買い戻す国の方針もあり、福岡にどの程度流通するかは不透明だといいます。

■販売店「5キロ3000円台か」
◆江藤農水大臣(7日)
「去年の生産量と今の民間在庫量を合わせれば、そんなに買い急がなければいけないという状況ではない」

一方、江藤農水大臣は7日の会見で、夏に向けたコメ不足を「不安視する必要はない」とした上で、今回の備蓄米放出後も価格高騰が続いた場合、追加の放出も含め、さらなる対応を検討するとしています。

◆いしぬき米穀店 石貫徹也 代表
「(価格は)いったん下がるとは思うんですけど、ただ以前みたいには下がらないので、5キロ3000円台とかで買えればいいのかなと思っています」

今回の備蓄米放出が価格高騰対策の特効薬になるのか、その行方が注目されています。

■専門家「店頭に並ぶのは3月下旬から4月上旬」
今後のコメ価格について、流通に詳しい日本総合研究所の三輪泰史さんによりますと、まず備蓄米が店頭に並ぶのが「3月下旬から4月上旬」とみられていて、その時には5キロあたり100~200円ほど下がる見込みだということです。

今、福岡でも5キロ4000円程度が一般的なので、3800円程度になる可能性はありますが、値上がり前までが安すぎたこともあり5キロ2000円台には「もう戻らない」という見方もあります。

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