2022/05/19 19:00
国内初の12月開催「沖縄ウインターリーグ」決定 慶大で試合出場なく海外へ…仕掛け人の思いは
ホークス
2022/06/08 15:00
沖縄県で今年11月から12月にかけて野球のウインターリーグ「ジャパンウインターリーグ」が開催されることが決まった。
ウインターリーグは中南米やオーストラリア、台湾など温暖な地域で行われる海外のリーグが知られ、日本野球機構(NPB)所属球団も過去に若手を中心に派遣してきた。国内では独立リーグの四国アイラインドリーグplusがトライアウトを兼ねて11月に実施した例があるだけで、プロ、アマいずれも基本的に試合のない12月以降を含めての本格的な開催となると初めて。沖縄のリーグはアマチュア選手が中心となる見込みで、将来的にNPB球団所属選手の参加につなげていくことができるか注目される。
主催する株式会社ジャパンリーグの鷲崎一誠代表(30)=写真=は福岡県出身。佐賀西高では甲子園出場はなく、東京六大学リーグの慶大に進むも公式戦では一度も出場機会がないまま学生生活を終えた。幼いころから抱き続けたプロ入りの夢は遠ざかったが、大学卒業後も「自分の中で」区切りをつけることができず社会人のクラブチーム、さらには米カリフォルニア州のウインターリーグに参加。暗中模索しながらプレーを続けた。
未知の地、カリフォルニアでは本職の二塁手として出場機会をつかみ逆方向の右中間へ本塁打を放つなど活躍。目指していた独立リーグなどのチームとの契約には至らなかったものの、そこで得られた「達成感」が今回のウインターリーグ構想実現への大きな原動力になったという。
「実力不足といえばそれまでですが、十分な出場機会がないまま野球を終えてしまう選手は少なからずいる。チーム方針、けが、タイミングなど理由はさまざま。自分の実力を出し切れていないままの選手たちに少しでも実戦の場を提供することができないか。陽(ひ)の目を浴びていない場所に光を、というのが根幹のコンセプトです」
沖縄でのウインターリーグ構想は過去にも何度か意見として取り上げられたことがあるが、選手や資金、球場の確保、採算面などでハードルが高く実現に至らなかった経緯がある。鷲崎代表は「何よりも沖縄の人たちに理解してもらうことが大事」と何度も現地の自治体や関係者の元に足を運び、4球場を開催場所として契約した。いずれもNPB球団がキャンプで使用している球場で試合運営のノウハウがあり、芝の養生などの問題もクリア。資金面では来年以降も継続して開催していくための道を模索している段階ながら、少しずつ支援の輪が広がっているという。
参加チームは所属の異なる選手、無所属で活動している選手などの混成を想定。進路が決まっていない高校3年生や大学4年生のほか、社会人はオフの実戦の場を欲しているチームも多く既に数チームから選手派遣に前向きな回答を得ているという。米国など海外の選手も参加を検討し、問い合わせの連絡が届いている。
NPBの選手はアマチュア選手との混成チームではプレーできない上、すでにドラフト会議、12球団合同トライアウトなど次シーズンへ向けた新選手獲得の動きが一区切りついている時期。スカウト陣が視察に訪れる可能性は低いが、実戦の場としてNPBの育成選手だけで単体チームを編成するなど、さまざまな案を示しながら将来を見据えて参加を呼び掛けていく意向だ。
海外ではオーストラリア野球リーグ(ABL)が新規に日本人主体のチームを参入させる構想を打ち出し、2023年11月からのシーズンを視野に日本側と最終調整していることが明らかになったばかり。レベルの差はあっても、沖縄ウインターリーグもゆくゆくは世界中の選手が集う場にすることを究極の目標に掲げている。鷲崎代表は「2032年までにウインターリーグ期間が沖縄で一年で一番盛り上がる1か月にしたい」と意気込みを語っている。
ジャパンウインターリーグについての詳細は14日に沖縄・宜野湾市内のホテルで会見を開き説明する予定。参加者は同リーグゼネラルマネジャー(GM)でNPO法人野球未来Ryukyu理事長の大野倫(元巨人、ダイエー)、同リーグアンバサダーで野球解説者・評論家の斉藤和巳(元ソフトバンク)、同リーグナビゲーターでフリーアナウンサー田中大貴の各氏ら。会見の模様はYouTubeで中継配信する。
リーグ戦の概要、参加申し込みなどの詳細はジャパンウインターリーグの公式サイト(https://www.japanleague.co.jp/)へ。
ウインターリーグは中南米やオーストラリア、台湾など温暖な地域で行われる海外のリーグが知られ、日本野球機構(NPB)所属球団も過去に若手を中心に派遣してきた。国内では独立リーグの四国アイラインドリーグplusがトライアウトを兼ねて11月に実施した例があるだけで、プロ、アマいずれも基本的に試合のない12月以降を含めての本格的な開催となると初めて。沖縄のリーグはアマチュア選手が中心となる見込みで、将来的にNPB球団所属選手の参加につなげていくことができるか注目される。
主催する株式会社ジャパンリーグの鷲崎一誠代表(30)=写真=は福岡県出身。佐賀西高では甲子園出場はなく、東京六大学リーグの慶大に進むも公式戦では一度も出場機会がないまま学生生活を終えた。幼いころから抱き続けたプロ入りの夢は遠ざかったが、大学卒業後も「自分の中で」区切りをつけることができず社会人のクラブチーム、さらには米カリフォルニア州のウインターリーグに参加。暗中模索しながらプレーを続けた。
未知の地、カリフォルニアでは本職の二塁手として出場機会をつかみ逆方向の右中間へ本塁打を放つなど活躍。目指していた独立リーグなどのチームとの契約には至らなかったものの、そこで得られた「達成感」が今回のウインターリーグ構想実現への大きな原動力になったという。
「実力不足といえばそれまでですが、十分な出場機会がないまま野球を終えてしまう選手は少なからずいる。チーム方針、けが、タイミングなど理由はさまざま。自分の実力を出し切れていないままの選手たちに少しでも実戦の場を提供することができないか。陽(ひ)の目を浴びていない場所に光を、というのが根幹のコンセプトです」
沖縄でのウインターリーグ構想は過去にも何度か意見として取り上げられたことがあるが、選手や資金、球場の確保、採算面などでハードルが高く実現に至らなかった経緯がある。鷲崎代表は「何よりも沖縄の人たちに理解してもらうことが大事」と何度も現地の自治体や関係者の元に足を運び、4球場を開催場所として契約した。いずれもNPB球団がキャンプで使用している球場で試合運営のノウハウがあり、芝の養生などの問題もクリア。資金面では来年以降も継続して開催していくための道を模索している段階ながら、少しずつ支援の輪が広がっているという。
参加チームは所属の異なる選手、無所属で活動している選手などの混成を想定。進路が決まっていない高校3年生や大学4年生のほか、社会人はオフの実戦の場を欲しているチームも多く既に数チームから選手派遣に前向きな回答を得ているという。米国など海外の選手も参加を検討し、問い合わせの連絡が届いている。
NPBの選手はアマチュア選手との混成チームではプレーできない上、すでにドラフト会議、12球団合同トライアウトなど次シーズンへ向けた新選手獲得の動きが一区切りついている時期。スカウト陣が視察に訪れる可能性は低いが、実戦の場としてNPBの育成選手だけで単体チームを編成するなど、さまざまな案を示しながら将来を見据えて参加を呼び掛けていく意向だ。
海外ではオーストラリア野球リーグ(ABL)が新規に日本人主体のチームを参入させる構想を打ち出し、2023年11月からのシーズンを視野に日本側と最終調整していることが明らかになったばかり。レベルの差はあっても、沖縄ウインターリーグもゆくゆくは世界中の選手が集う場にすることを究極の目標に掲げている。鷲崎代表は「2032年までにウインターリーグ期間が沖縄で一年で一番盛り上がる1か月にしたい」と意気込みを語っている。
ジャパンウインターリーグについての詳細は14日に沖縄・宜野湾市内のホテルで会見を開き説明する予定。参加者は同リーグゼネラルマネジャー(GM)でNPO法人野球未来Ryukyu理事長の大野倫(元巨人、ダイエー)、同リーグアンバサダーで野球解説者・評論家の斉藤和巳(元ソフトバンク)、同リーグナビゲーターでフリーアナウンサー田中大貴の各氏ら。会見の模様はYouTubeで中継配信する。
リーグ戦の概要、参加申し込みなどの詳細はジャパンウインターリーグの公式サイト(https://www.japanleague.co.jp/)へ。
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